猿田彦大神(サルタヒコノオオカミ)のご利益と御祭神の神社

猿田彦大神(サルタヒコノオオカミ)イメージ

猿田彦大神(サルタヒコノオオカミ)は何の神様なのか?またどのようなご利益があるのか?

簡単な説明、ご利益、呼び方・表記、祀られている神社について一覧でまとめています。

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猿田彦大神(サルタヒコノオオカミ)は何の神様?、どんなご利益があるの?

猿田彦大神(サルタヒコノオオカミ)イメージ

猿田彦大神(サルタヒコノオオカミ・サルタビコノオオカミ)は何の神様か?、また、どのようなご利益があるのか?について「古事記」と「日本書紀」を元にまとめています。

猿田彦大神(サルタヒコノオオカミ)は何の神様?

猿田彦大神(サルタヒコノオオカミ)は、天孫降臨により政治を行うことになったニニギノミコト(邇邇芸命)を支える神様の一人として登場します。

ニニギノミコト(邇邇芸命)を支える神様たちは、天の岩戸で活躍したメンバー。

アマテラスオオミカミ(天照大神)が天の岩戸で助けてもらったことから、この神様たちを信用しており、ニニギノミコト(邇邇芸命)を支えるメンバーとして選ばれたと言われています。

ニニギノミコト(邇邇芸命)が地上に降りようとした道の四つ辻に天地を照らす神様がいたと「古事記」には書かれています。

アメノウズメノミコト(天宇受売命)を送り尋ねさせたところ、その人は「私は国津神の猿田毗古神(サルタヒコノカミ=猿田彦大神)で、天孫の道案内に参りました」と答えます。

その後、無事に地上に降り立ったニニギノミコト(邇邇芸命)は、アメノウズメノミコト(天宇受売命)に猿田彦大神(サルタヒコノオオカミ)を伊勢まで送って行くように命じました。

その時にニニギノミコト(邇邇芸命)から「猿田彦大神(サルタヒコノオオカミ)の妻となり、猿田毗古神の祭祀にあたるように」と命じられたことから、二人は結婚しました。

参考:皇室の起源神話 P. 123〜125「正しく読む古事記」武光誠(エムディエヌコーポレーション)より

さらに詳しく

その後の話ですが、猿田彦大神(サルタヒコノオオカミ)は漁に出た時に伊勢の海で溺れてしまいます。溺れた時に3柱の神様が誕生しています。

  • 阿和佐久御魂(あわさくのみたま):泡が水面ではじけて生まれた神様
  • 都夫多都御魂(つぶたつみたま):サルタヒコがはいた息から生まれた神様
  • 底度久御魂(そこどくみたま):サルタヒコが底に沈んで生まれた神様

三重の二見興玉神社(ふたみおきたま神社)には、猿田彦大神(サルタヒコノオオカミ)を化身とする海中の石をご神体としています。

「日本書紀」によると、猿田彦大神(サルタヒコノオオカミ)は鼻がとても長く、背も高く、目は鏡のように輝いていたと書かれています。

この姿から天狗のイメージになったと言われています。

参考:「日本書紀 巻1 神代上[50]」(国立国会図書館デジタルコレクション)より

参考:「日本書紀(上)」神代下P. 160〜162・井上光貞監訳・川副武胤/佐伯有清訳(中公文庫)より

 

サルタヒコノオオカミ(猿田彦大神)のご利益

「古事記」と「日本書紀」の神話から、猿田彦大神(サルタヒコノオオカミ)は神様たちの道案内をしたことから、方角、方除け、交通安全、旅行安全、道、土地守護、導き(導開)のご利益がある神様と言われています。

猿田彦大神(サルタヒコノオオカミ)は後に民間で信仰されてきた道祖神(どうそじん)と結びつき、旅行の神様として祀られるようになりました。

その関係で、集落の境目や道の分岐点などに道祖神(どうそじん)として祀られていることが多いです。

 

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呼び方

一般的な猿田彦大神(サルタヒコノオオカミ)以外にも呼び方は色々あります。書物や神社によって読み方が変わりますが、すべて同一神です。

呼び方 意味
猿田彦大神(サルタヒコノオオカミ) 「古事記」の呼び方
猿田毘古神(サルタビコノカミ、サルタヒコノカミ)
猿田毘古大神(サルタビコノオオカミ、サルタヒコノオオカミ、サルタヒコオオカミ)
猿田毘古之男神(サルタビコノオオカミ、サルタヒコノオオカミ)
猿田彦命(サルタヒコノミコト) 「日本書紀」の呼び方
猿田彦神(サルタヒコノカミ) 神社での呼び方
道祖神(どうそじん) 民間で信仰されきた道祖神と結びついた

 

大阪府に猿田彦大神(サルタヒコノオオカミ)が祀られている神社

神社名(大阪府) 読み方 住所 ゆえん
鵲森宮(森之宮神社)の摂末社「五幸稲荷社」 かささぎもりのみや「もりのみやじんじゃ」(ごこういなりしゃ) 大阪市中央区森ノ宮中央1丁目 摂末社の一柱が猿田彦命(サルタヒコニミコト)
御霊神社の「東宮」に摂社「猿田彦神社」が合祀 ごりょうじんじゃ(さるたひこじんじゃ) 大阪市中央区淡路町4-4-3 御祭神の一柱が猿田彦命(サルタヒコニミコト)
猿田彦神社 さるたひこじんじゃ 大阪府茨木市大字水尾746番 御祭神の一柱が猿田彦命(サルタヒコニミコト)
難波神社の末社「十四柱相殿神社」 なんばじんじゃ(じゅうよんばしらあいどのじんじゃ) 大阪市中央区博労町4丁目1-3 御祭神の一柱が猿田彦大神(サルタヒコノオオカミ)

 

兵庫県に猿田彦大神(サルタヒコノオオカミ)が祀られている神社

神社名(兵庫県) 読み方 住所 ゆえん
猿田彦神社 さるたひこじんじゃ 兵庫県神戸市兵庫区佐比江町9-3 御祭神の一柱が猿田彦大神(サルタヒコノオオカミ)
猿田彦神社 さるたひこじんじゃ 兵庫県神戸市灘区灘南通4丁目3-8 御祭神の一柱が猿田彦大神(サルタヒコノオオカミ)
弓弦羽神社の末社「十二社」 ゆずるはじんじゃ「じゅうにしゃ」 兵庫県神戸市東灘区御影郡家2-9-27 御祭神の一柱が猿田彦大神(サルタヒコノオオカミ)
和田神社の摂末社「猿田彦社」 わだじんじゃ(さるたひこしゃ) 兵庫県神戸市兵庫区和田宮通3 摂末社の主祭神が猿田彦神(サルタヒコノカミ)

 

京都府に猿田彦大神(サルタヒコノオオカミ)が祀られている神社

神社名(京都府) 読み方 住所 ゆえん
粟田神社 あわたじんじゃ 京都市東山区粟田口鍛冶町1 御祭神の一柱が猿田彦社=猿田彦大神(サルタヒコノオオカミ)
幸神社 さいのかみのやしろ 京都市上京区寺町通今出川上る西入幸神町303 主祭神が猿田彦大神(サルタヒコノオオカミ)
猿田彦神社 さるたひこじんじゃ 京都府京都市上京区上御霊前町489 御祭神の一柱が猿田彦大神(サルタヒコオオカミ)
猿田彦神社 さるたひこじんじゃ 京都府八幡市橋本東原28-11 御祭神が猿田彦大神(サルタヒコノオオカミ)
出世稲荷神社 しゅっせいなりじんじゃ 京都市左京区大原来迎院町148 御祭神の一柱が猿田彦命(サルタヒコニミコト)
城南宮の末社「庚申社」 じょうなんぐう(こうしんしゃ) 京都市伏見区中島鳥羽離宮町7 末社「庚申社」の御祭神が猿田彦神(サルタヒコノカミ)
建勲神社の摂末社「義照稲荷神社」 たけいさお(けんくん)じんじゃ「よしてるいなりじんじゃ」 京都市北区紫野北舟岡町49 摂末社の御祭神の一柱が猿田彦大神(サルタヒコノオオカミ)
道祖神社 どうそじんじゃ 京都府京都市下京区油小路通塩小路下ル 御祭神の一柱が猿田彦大神(サルタヒコオオカミ)
満足稲荷神社の末社 まんぞくいなりじんじゃ 京都市左京区東大路仁王門下ル東門前町527-1 御祭神の一柱が猿田彦大神(サルタヒコオオカミ)
吉田神社の末社「稲荷社」 よしだじんじゃ(いなりしゃ) 京都市左京区吉田神楽岡町30 末社「稲荷社」の御祭神の一柱が猿田彦神(サルタヒコノカミ)

 

奈良県に猿田彦大神(サルタヒコノオオカミ)が祀られている神社

神社名(奈良県) 読み方 住所 ゆえん
石神神社の末社「猿田彦神社」 いしがみじんじゃ(さるたひこじんじゃ) 奈良県天理市布留町 末社・御祭神が猿田彦大神(サルタヒコノオオカミ)
猿田彦神社 さるたひこじんじゃ 奈良県磯城郡三宅町石見 御祭神が猿田彦神(サルタヒコノカミ)
猿田彦神社 さるたひこじんじゃ 奈良県桜井市慈恩寺 御祭神が猿田彦神(サルタヒコノカミ)

 

滋賀県にサルタヒコノオオカミ(猿田彦大神)が祀られている神社

神社名(滋賀県) 読み方 住所 ゆえん
白髪神社 しらがじんじゃ 滋賀県高島市鵜川215 御祭神が猿田彦命(サルタヒコニミコト)
猿田彦神社 いしがみじんじゃ(さるたひこじんじゃ) 滋賀県草津市野路町411 御祭神が猿田彦命(サルタヒコニミコト)
猿田彦神社 さるたひこじんじゃ 滋賀県東近江市市子殿町 御祭神が猿田彦命(サルタヒコニミコト)
彦留神社 ひこどめじんじゃ 滋賀県彦根市彦富町1764 御祭神の一柱が猿田彦命(サルタヒコニミコト)

 

和歌山県に猿田彦大神(サルタヒコノオオカミ)が祀られている神社

神社名(和歌山県) 読み方 住所 ゆえん
宝来山神社 ほうらいさんじんじゃ 和歌山県伊都郡かつらぎ町萩原56 御祭神の一柱が猿田彦大神(サルタヒコノオオカミ)
猿田彦神社 さるたひこじんじゃ 和歌山県有田市箕島1394 御祭神が猿田彦神(サルタヒコノカミ)
猿田彦神社 さるたひこじんじゃ 和歌山県御坊市湯川町財部 御祭神が猿田彦神(サルタヒコノカミ)

 

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