オオクニヌシノミコト(大国主命)のご利益と御祭神の神社

オオクニヌシノミコト(大国主命)

オオクニヌシノミコト(大国主命)は何の神様なのか?またどのようなご利益があるのか?

簡単な説明、ご利益、呼び方・表記、祀られている神社について一覧でまとめています。

 

オオクニヌシノミコト(大国主命)は何の神様?、どんなご利益があるの?

オオクニヌシノミコト(大国主命)

オオクニヌシは古事記や日本書紀など、日本神話に登場する神様です。出雲大社・大神神社の主祭神。日本の国を創った神様

オオクニヌシノミコト(大国主命)は何の神様?

オオクニヌシノミコト(大国主命)は「日本書紀正伝」ではスサノオノミコトの息子で、「古事記」ではスサノオノミコトの六代(又は七代)後の子孫と書かれている神様です。

別名、大巳貴命(オオナムチノミコト)、葦原色許男神(アシハラノシコオノカミ)、八千矛神(ヤチホコノカミ)とも呼ばれていますが、葦原中国(あしはらのなかつくに)の支配者という意味のあるオオクニヌシが一般的です。

※オオナムチ(大己貴神)は小さいときの呼び名。

昔話「因幡の白兎」のウサギと大国主命(オオクニヌシノミコト)

オオクニヌシで一番有名なのは昔話にも出てくる「因幡の白兎(白うさぎ)」。

サメを騙して皮を剥ぎ取られ泣いていたウサギに、オオクニヌシの兄弟が間違って治療しさらに悪化させてしまいます。

そこにオオクニヌシノミコト(大国主命)がスクナヒコナノミコト(少彦名命)と一緒に治療法を教えて元に戻してあげるという話です。

親切にしてあげたことから、美しい女神・八上姫(八上比売・ヤガミヒメ)と結婚することができました。

その他、スクナヒコナノミコト(少彦名命)と一緒に農業を広め国造り(国作り)をしたとされています。

二度目は大物主神(オオモノヌシノカミ)と国造りを行います。

※大物主神(オオモノヌシノカミ)はオオクニヌシノミコト(大国主命)の和魂ともされているので、一人で国造りを成し遂げたとも言われている。

高天原(たかあまのはら)から天照大神(アマテラスオオミカミ)の使者に国譲りを要請され、武力と対話の末、ニニギノミコトに国譲りをしました。

出雲大社本殿

その代わりに、高天原の神様から約束されたのが出雲大社になります。

創建当初は本殿が96mもありました、その後平安時代に48mとなり、現在は24mです。

オオクニヌシノミコト(大国主命)は日本神話の中で最も多く登場する神様で、二度も生き返る経験をしたり、「古事記」によると、色々な場所で婚姻し合計6人の妻、180人の子供がいたとされています。

 

オオクニヌシノミコト(大国主命)はどんなご利益があるの?

オオクニヌシノミコト(大国主命)

「因幡の白兎」ではスクナヒコナノミコト(少彦名命)と一緒に治療法を見つけてウサギを助けてあげたことから病気平癒のご利益が、農業を広め国造りしたことから五穀豊穣のご利益があるとされています。

その他、合計6人の妻、180人の子供とされることから縁結び、夫婦和合のご利益があります。

この縁結びは、男女の縁や農業の縁だけではなく、など色々な「縁」を結んでくれます

出雲大社では旧暦10月になると神様が集まり色々な縁結びについて話し合う会議「神議り(かみはかり)」が行われます。

そのため、旧暦10月は神無月(かんなづき)と呼ばれ、出雲だけは神在月(かみありづき)と呼ばれています

 

スポンサーリンク

呼び方・表記

オオクニヌシノミコト(大国主命)=大黒天

一般的なオオクニヌシノミコト(大国主命)以外にも呼び方は色々あります。書物や神社によって読み方が変わりますが、すべて同一神です。

※大物主神(オオモノヌシノカミ)のみ後に別の神様となる、または別の神様説もあり。

呼び方・表記 意味
オオクニヌシ 一般的な呼び方。「偉大な国の主人」という意味
大国主神、大國主神(オオクニヌシノカミ) 古事記での呼び方・表記。神社により呼び方が異なる
大国主命、大國主命(オオクニヌシノミコト) 日本書紀での呼び方・表記。神社により呼び方が異なる
大巳貴命(オオナムチノミコト) 同一神とされている。若い時の名前
大巳貴尊(オオナムチノミコト) 同一神とされている。若い時の名前
大穴牟遅神(オオアナムヂノカミ) 同一神とされている
葦原色許男神(アシハラノシコオノカミ) 同一神とされている
八千矛神(ヤチホコノカミ) 同一神とされている
大国魂神(オオクニタマノカミ)・大國魂大神(オオクニタマノオオカミ) 各地の神社の呼び方。同一神とされている。「偉大な国の神霊」という意味。
大物主神(オオモノヌシノカミ) 「古事記」では別の神様で、「日本書紀」では途中まで同一神、国譲りの後に別の神様になる。大国主の異名ともされている。「偉大な精霊の主」という意味
大物主大神(オオモノヌシノオオカミ) 「古事記」では別の神様で、「日本書紀」では途中まで同一神、国譲りの後に別の神様になる。大国主の異名ともされている。「偉大な精霊の主」という意味
蛭子大神(ヒルコノオオカミ) 同一神とされている。未熟のため海に流されるがその後オオクニヌシに変身したとされる(諸説あり)
大黒天(大黒様) 「大国」が”だいこく”と読めることから、同じ音の大黒天と神仏習合した

オオクニヌシノミコト(大国主命)

▲オオクニヌシノミコト(大国主命)は、大黒天と神仏習合したことから、頭巾をかぶり左肩に大袋を背負い、右手に小槌を持ち米俵を踏んでいる銅像が多いのが特徴です。

 

大阪府にオオクニヌシノミコト(大国主命)が祀られている神社

神社名(大阪府) 読み方 住所 ゆえん
生國魂神社(生玉さん) いくくにたまじんじゃ(いくたまさん) 大阪市天王寺区生玉町 相殿神が大物主大神(オオモノヌシノオオカミ)
大国主神社 おおくにぬしじんじゃ 大阪市浪速区敷津西 主祭神のうちの一柱が大国主命(オオクニヌシノミコト)
大宮神社 おおみやじんじゃ 大阪市旭区大宮3丁目 御祭神のうちの一柱が大国主神(オオクニヌシノカミ)
熊野大神宮 くまのだいじんぐう 大阪市東成区大今里4 御祭神(五柱)の内の一柱が大巳貴尊(オオナムチノミコト)
中道八坂神社の摂社「玉造戎神社」 なかみちやさかじんじゃ「たまつくりいなりじんじゃ」 大阪市東成区中道4丁目 御祭神のうちの一柱が大国主大神(オオクニヌシノオオカミ)
難波神社の末社「金刀比羅神社」 なんばじんじゃ「こんぴらじんじゃ」 大阪市中央区博労町4丁目 御祭神が大物主大神(大国主大神)
八王子神社 はちおうじじんじゃ 大阪市東成区中本4丁目 御祭神(五柱)の内の一柱が大己貴命(オオナムチノミコト)

 

京都府にオオクニヌシノミコト(大国主命)が祀られている神社

「出雲大神宮」は出雲大社以前から出雲と呼ばれていたことから元出雲と言われています

神社名(京都府) 読み方 住所 ゆえん
出雲大神宮(元出雲) いずもだいじんぐう(もといずも) 京都府亀岡市千歳町千歳出雲 御祭神のうちの一柱が大国主命(オオクニヌシノミコト)
京都ゑびす神社 きょうとえびすじんじゃ 京都市東山区大和大路四条下る小松町 御祭神のうちの一柱が大国主大神(オオクニヌシノオオカミ)
出世稲荷神社 しゅっせいなりじんじゃ 京都市左京区大原来迎院町 御祭神のうちの一柱が大巳貴命(オオナヌチノミコト)
野宮神社の摂末社「野宮大黒天」 ののみやじんじゃ 京都府右京区嵯峨野宮町 摂末社の御祭神が大黒天
満足稲荷神社の末社 まんぞくいなりじんじゃ 京都市左京区東大路仁王門下ル東門前町 御祭神のうちの一柱が大国主大神(オオクニヌシノオオカミ)
安井金比羅宮 やすいこんぴらぐう 京都市東山区下弁天町 御祭神のうちの一柱が大物主神(オオモノヌシノカミ)

 

兵庫県にオオクニヌシノミコト(大国主命)が祀られている神社

神社名(兵庫県) 読み方 住所 ゆえん
長田神社の摂社「出雲社」 ながたじんじゃ「いずもしゃ」 兵庫県神戸市長田区長田町 御祭神が大國主神(オオクニヌシノカミ)
西宮神社 にしのみやじんじゃ 兵庫県西宮市社家町 主祭神のうちの一柱が大国主大神(オオクニヌシノオオカミ)
和田神社 わだじんじゃ 兵庫県神戸市兵庫区和田宮通3 相殿の一柱が蛭子大神(ヒルコノオオカミ)

 

滋賀県にオオクニヌシノミコト(大国主命)が祀られている神社

神社名(滋賀県) 読み方 住所 ゆえん
豊満神社 とよみつじんじゃ 滋賀県愛知郡愛荘町豊満 御祭神のうちの一柱が大国主命(オオクニヌシノミコト)

 

オオクニヌシ(大国主命)の日本神話についてさらに詳しく

 

ホームページに戻る