京都・嵐山にある「野宮神社」は良縁、恋愛成就、安産子宝、学問の神様です。
源氏物語にも描写されている歴史ある神社。
良縁、恋愛成就、安産子宝、学問のご利益がある「野宮(ののみや)神社」の主祭神、ご利益、アクセスについて紹介します。
ご利益・歴史
野宮大神(天照大御神)を御祭神とするのが「野宮神社」です。
境内社には愛宕大神、白峰弁財天、白福稲荷大明神、大山弁財天、野宮大黒天も祀られてます。
読み方は「ののみやじんじゃ」。(「のみや」ではなく「ののみや」)
歴史
野宮神社の「野宮(ののみや)」とは天皇の代理の斎王(皇女・女王)が伊勢神宮にお使えする前に身を清める場所です。
歴代天皇は未婚の皇女を神宮に奉仕せしめられ、これを斎宮といった。斎宮に立たれる内親王は、まず皇居内の初斎院で1年余り潔斎の後、初めて伊勢に向かわれたが、その時の行列を斎王群行といった。
斎宮は垂仁天皇の時に皇女 倭姫命(やまとひめ)をして奉仕せしめられたのが始まりで、その後、北朝時代(14世紀後半)に廃絶した
野宮神社の説明板より
野宮の場所は天皇が即位する毎に定められていることから、複数の場所に存在しています。
黒木鳥居(黒色の鳥居)と小柴垣に囲まれた清浄の聖地を選んで建てられてました。
野宮神社が使用されたのは、平安時代初期の嵯峨天皇皇女仁子内親王から。その後、斎王の制度は、南北朝時代で廃絶するまで続きます。
(※紫式部の源氏物語「賢木の巻」で、光源氏と六条御息所(ろくじょうみやすどころ)の別れの舞台となるのが野宮神社。
六条御息所は光源氏に「神垣は しるしの杉もなきものを いかにまがへて 折れる榊(さかき)ぞ」と詠んでいます)
斎王制度廃絶後は、神社として存続していましたが、時代の混乱もあり衰退します。
その後、後奈良天皇や中御門天皇が保護に努められ、神社として存続され現在に至ります。
ご利益
伊勢神宮と大きな関わりがあることから野宮大神(天照大御神/アマテラスオオミカミ)が主祭神です。国土安泰、開運、勝負運、合格などのご利益があるとされています。
良縁、恋愛成就、子宝、学問のご利益があり、全国的に人気の神社なのは、境内の摂末社の神様に由来しています。
- 本殿中央:野宮大神(天照大御神/アマテラスオオミカミ):国土安泰、開運、勝負運、合格
- 本殿右側:愛宕大神(アタゴノオオカミ):鎮火勝運
- 本殿左側①:白峰弁財天:芸能上達
- 本殿左側②:白福稲荷大明神:子宝(子授)安産、商売繁昌、五穀豊穣
- 本殿左側③:大山弁財天:交通安全、財運向上
- 本殿左側④:野宮大黒天:良縁結婚
学問・合格のご利益:野宮大神=天照大神
学問・合格のご利益は本殿中央の野宮大神(ノノミヤノオオカミ)に由来しています。
野宮大神は天照大御神(アマテラスオオミカミ)と同一神とされています。
アマテラスは国土安泰、開運などのご利益がありますが、それ以外にも霊宝「剣珠」の守護を得て国を守ったことから、勝負運、合格のご利益があるとされています。
入口の鳥居前には「進学祈願」の文字が、境内の案内には「学問の神 野宮大神」と書かれてありました。
良縁・恋愛成就のご利益:野宮大黒天
良縁・恋愛成就のご利益は境内社の「野宮大黒天」に由来しています。
野宮大黒天の「大黒天」は大国主命(オオクニヌシノミコト)と同一神とされてます。
大国主命(オオクニヌシノミコト)は縁結びなどのご利益があるとされていることに由来しています。
参拝した後に、境内の神石「お亀石」に祈りを込めて撫でると、1年以内に良縁が得られるとされています
子宝安産・商売繁盛のご利益:白福稲荷大明神
子宝安産・商売繁盛は境内社の「白福稲荷大明神」に由来しています。
白福稲荷大明神の「稲荷神」と言えば、宇迦御魂神(ウカノミタマノカミ)と同一神とされています。
宇迦御魂神(ウカノミタマノカミ)は五穀豊穣から商売繁盛のご利益があるとされていることに由来しています。
子宝・安産のご利益があるのは白福稲荷大明神の信仰や歴史的な由来から来ているものと考えられます。
芸能上達・交通安全・金運のご利益:白峰弁財天・大山弁財天
芸能上達・交通安全・金運のご利益は境内社の「白峰弁財天」と「大山弁財天」由来しています。
白峰弁財天と大山弁財天は同じ「弁財天(べんざいてん)」ですが、市杵島姫命(イチシマヒメノミコト)と同一神とされてます。
市杵島姫命(イチシマヒメノミコト)は商売繁盛、芸能上達、金運、勝負運、交通安全などのご利益があるとされていることに由来しています。
火災除け、土地の守護、勝負運のご利益:愛宕大神(アタゴノオオカミ)
愛宕大神(アタゴノオオカミ)は、加具土命(カグツチノミコト)と同一神とされています。
カグツチは火の神様であることから、火災除け、土地の守護、鉱業守護のご利益があります。
勝負運があるとされているのは、愛宕神が武士から崇拝されていたことに由来していると考えられます。
- 主祭神:野宮大神(=天照大御神/アマテラスオオミカミ)
- 摂末社:愛宕大神(アタゴノオオカミ)=加具土命(カグツチ)
- 摂末社「白福稲荷大明神」:稲荷神=宇迦御魂神(ウカノミタマノカミ)
- 摂末社「白峰弁財天」と「大山弁財天」:弁財天=市杵島姫命(イチシマヒメノミコト)
- 摂末社「野宮大黒天」:大黒天=大国主命(オオクニヌシノミコト)
- ご利益:良縁、恋愛成就、子宝、国土安泰、開運、勝運、火災除け
- 創建:不詳[平安時代初期(800年頃)の野宮社が前身]
お守り
野宮神社のお守りをまとめました。 縁結び・良縁のご利益があるお守りが多くあります。
縁結びお守り
平安時代の男性と女性が刺繍された「縁結びお守り」。
開運招福お守り
源氏物語が刺繍された「開運招福お守り」。箱入り。
縁結び指輪御守
素敵な出会い、大切な方と結ばれるように祈願された「縁結び指輪御守」
水色とピンクの指輪がセットになった形のお守りです。
子宝安産御守
子宝・安産のご利益がいただけるお守り。
幸福守
クローバーとハートの形をした野宮神社「幸福守」
徳守り
金色で「徳」と刺繍された「徳守り」。
アクセス
- 住所:京都府右京区嵯峨野宮町(Google Map)
- 電話番号:075-871-1972
- アクセス①(最寄駅):京福嵐山線(嵐電)「嵐山駅」より徒歩9〜10分
- アクセス②:JR山陰線(嵯峨野線)「嵯峨嵐山駅」より徒歩11分
- 駐車場:駐車場なし
電車の場合
JR「嵐山駅」や嵐電「嵯峨嵐山駅」から西に歩き、途中から竹林遊歩道を抜ける徒歩10〜12分ぐらいで着きます。
観光列車「トロッコ列車」を利用される方は「トロッコ嵐山駅」や「トロッコ嵯峨駅」からでも行けます)
車の場合:駐車場は無し
境内に駐車場はありません。周辺のコインパーキングに駐車する必要がありますが、この周辺はかなり高くなっています。
電車で行くことをおすすめします。
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