「玉造稲荷神社」は稲荷神社の御利益である五穀豊穣以外に、子授け(子孫繁栄)、恋愛成就、縁結び、夫婦円満として有名です。
それは相殿の神様が関係しています。その他、豊臣秀頼公や淀殿と関係の深い神社でもあります。
子授け、恋愛成就、夫婦円満、五穀豊穣の神様のご利益がある玉造稲荷神社の主祭神、ご利益、お守り、御朱印、アクセス、豊臣秀頼公・淀殿ゆかりの地について紹介します。
玉造稲荷神社の歴史・ご利益
玉造稲荷神社の歴史とご利益についてまとめてみました。
歴史
玉造稲荷神社は紀元前12年(垂仁天皇18年)に創祀され、「日本書紀」によると玉作部(たまつくりべ)の移住地でもありました。
その後、物部氏と仏教受容問題で争った聖徳太子が、玉造稲荷神社で戦勝を祈り、戦後自ら観音堂をこの地に建立したと使わっています。
時代は移り豊臣時代になると大坂城の守護神となります。慶長8年には豊臣秀頼公により社殿、高殿、が再建されました。
ご利益
主祭神は宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)。
それ以外に相殿は下照姫命(したてるひめ)、稚日女命(わかひるめのみこと)、月読命(つきよみのみこと)、軻遇突智(かぐつち)が祀られていることから、子授け(子孫繁栄)、恋愛成就、縁結び、夫婦円満のご利益があると言われています。
玉造稲荷神社は子授け(子孫繁栄)のご利益があります。本殿すぐ横に子の悩み「なで子持曲玉」というのがあり、これをなでると子授けのご利益があるとされています。
子の悩み「なで子持曲玉」は上部が勾玉のような形になっています。玉造という名前から「子供が授かる」という意味もあるようです。
恋キツネ絵馬は恋愛成就・夫婦円満のご利益があります。
豊臣秀頼公・淀殿ゆかりの地
豊臣大坂城があった時代、大阪城の三の丸の中に玉造稲荷神社ありことから、大坂城の守護神とされていました。当時は豊津稲荷神社と呼ばれていたようです。
この地は三の丸に位置していたので、前田利家、宇喜多秀家、細川忠興などの武将の屋敷がありました。
秀頼公と淀殿は社領500石を寄進され、慶長8年には当時奉行だった片桐且元、加藤喜明に命じ玉造稲荷神社を復興させました。
上の写真はその時に豊臣秀頼公が奉納した鳥居。阪神淡路大震災で損傷したため上半分だけ残されています。
末社「万慶稲荷神社」と「新山稲荷神社」
境内に末社があり「万慶稲荷神社」と「新山稲荷神社」は豊臣時代にゆかりのある神社です。
- 新山稲荷神社:豊臣家が大坂城内で祀っていた稲荷社
- 万慶稲荷神社:松平輝和が清水谷の大坂城代下屋敷で祀っていた稲荷社
新山稲荷神社は豊臣時代、万慶稲荷神社は江戸時代にこの周辺に祀られていた神社です。
末社「豊臣秀頼公胞衣塚大明神」
末社「豊臣秀頼公胞衣塚大明神」は淀殿と豊臣秀頼公を結ぶ胞衣(卵膜や胎盤など)を祀っています。
豊臣家の桐紋に結ばれているのはピンクのひもは「縁のひも」と言います。
※「縁のひも」については下のお守りの欄で詳しくまとめています。
▲境内にある豊臣秀頼公の銅像。(奥は「難波玉造史料館」)
玉造稲荷神社のお守り
玉造稲荷神社のお守りを紹介します。
縁結び・恋愛勾玉守
「縁結び・恋愛勾玉守」。勾玉を二つ合わせて「円」になることから縁結びのご利益があります。
円満 恋キツネ守
稲荷神のお使いであるキツネは「つかい」になると相手を変えず、仲睦まじく生きていくと言われています。
「円満 恋キツネ守」は恋愛成就・縁結び・夫婦円満のご利益があるお守りです。
縁のひも
上で紹介した「豊臣秀頼公胞衣塚大明神」に結ばれているのがピンクのひも「縁のひも」です。
玉造稲荷神社の相殿には、情熱の神様と言われている軻遇突智命(かぐつちのみこと)が祀られ、境内末社には豊臣秀頼公とその母である淀殿とを結ぶ胞衣も祀っています。
「縁」には親子の縁・男女の縁・主従の縁など様々あります。
この「縁のひも」は秀頼公に使えた武将・武田幸村ゆかりの真田紐で作られ、縁(えにし)の願いを書き、境内にて結び祈願いたします。
参考:玉造稲荷神社「縁のひも」説明文より
親子の縁・男女の縁・主従の縁など、縁結びのご利益があるのが「縁のひも」です。ひもはピンク色で六文銭も描かれています。
子授け・子孫繁栄御守護「子持勾玉土鈴」
子授け・子孫繁栄御守護「子持勾玉土鈴」。初穂料1000円。
勾玉子授守・勾玉安産守
勾玉の形をした子授守と安産守。各800円。
ネコ目石 勾玉五連守
なんと5つのご利益をいただけるという「ネコ目石 勾玉五連守」。初穂料1000円。
- 赤色:災難除
- 黄色:金運
- 緑色:仕事運
- ピンク:恋愛運
- 青色:学業運
5つの猫目石がついたお守り。5つのご利益をいだだけるありがたちお守りです。
仕事 実り守
「仕事 実り守」。初穂料1,000円。稲荷神社と言えば五穀豊穣の神様です。
お米は神のお供え物、日本人の主食、お金に代わるものとして扱われ、富の象徴であることから、お米の形をしたお守りになっています。
「実を結ぶ」という意味の「結実」と書かれています。
玉造稲荷神社の御朱印
玉造稲荷神社の御朱印は、お守りと同じ社務所でいただけます。初穂料300円。
中央に「玉作岡」、「大坂城鎮守神」に豊臣と徳川の家紋が印字されています。
毎年1月15日までは干支のはんこ入りになっています。
アクセス
電車の場合
森ノ宮駅と玉造駅の丁度中間の位置にあります。どちらからでも近いです。
森ノ宮駅からは城南公園を斜めに抜けると近いです。
大阪メトロ「玉造駅」からは①出口または②番出口からが近いです。
車の場合:駐車場
- 参拝専用駐車場あり
境内に参拝専用の駐車場があります。車の場合西側から入る形になります。
- 住所:大阪市中央区玉造2丁目3-8(Google Map)
- 電話番号:06-6941-3821
- アクセス①(最寄駅):大阪メトロ長堀鶴見緑地線「玉造駅」①②番出口より徒歩6分
- アクセス①(最寄駅):JR環状線「森ノ宮駅」より徒歩7分
- アクセス②(最寄駅):大阪メトロ中央線・長堀鶴見緑地線「森ノ宮駅」より徒歩7分
- アクセス③:JR環状線「玉造駅」より徒歩10分
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