京都市右京区太秦の「木嶋坐天照御魂神社(このしまにますあまてるみたまじんじゃ)」は天之御中主神(アメノミナカヌシ)、大国魂神(オオクニタマノカミ)、穂々手見命(ホホデミノミコト)、鵜葺草葺不合命(ウガヤフキアエズノミコト)、瓊々杵尊(ニニギノミコト)の5柱が祀られている神社です。
別名「木嶋神社」「蚕ノ社(かいこのやしろ)」。
厄除け、健康長寿、国家安泰、地域守護のご利益がある「木嶋坐天照御魂神社」の主祭神、ご利益について紹介します。
ご利益・歴史
天之御中主神(アメノミナカヌシ)、大国魂神(オオクニタマノカミ)、穂々手見命(ホホデミノミコト)、鵜葺草葺不合命(ウガヤフキアエズノミコト)、瓊々杵尊(ニニギノミコト)を主祭神とするのが「木嶋坐天照御魂神社」です。
読み方は「このしまにますあまてるみたまじんじゃ」。神社名が長いので、通称「木嶋神社」や「蚕ノ社(かいこのやしろ)」と呼ばれています。
※蚕ノ社は駅名にもなっていて、こちらの方が一般的。
歴史
木嶋坐天照御魂神社の創建は不詳ですが、「続日本紀」大宝元年(701年)4月3日の条に、神社名が記載されていることから、それ以前に鎮座していたことがわかる古社です。
この嵯峨野周辺は、古墳時代に朝鮮半島から渡来し、陶器・蚕・機織りなどに優れた技術をもった秦氏の勢力範囲で、境内の東側には機物の祖神である蚕養神社(こかいじんじゃ)があることから、この神社の別名が「蚕の社」と呼ばれています。
昔から雨を祈る「祈雨(雨乞い)の神様」として信仰が厚く、参拝する方が多かったことが平安時代の「日本三大実録」や「梁塵秘抄(りょうじんひしょう)」などの文献に記載されています。
社殿は明治時代以後のもので、本殿・東本殿・拝殿があり、社殿を取り囲むように木々が育っています。
本殿西側には「元糺の池」という神池があり、夏の土用の丑の日に池に手足を浸すと色々な病に良いという庶民信仰があります。
(発掘調査では、本殿東側にも泉があったことがわかっていて、元糺の池と同じく神聖化されていたと見られます)
天保2年(1831年)に再興された京都三鳥居の一つとされる石製三柱鳥居(みはしらとりい)があります。
秦氏の聖地である双ヶ丘(ならびがおか)、松尾山、稲荷山の方位を表したという説があります。
三柱鳥居は1831年に再興されましたが、社伝では享保年間(1716年〜1736年)、安永9年(1780年)の「都名所図会」にも湧き水と共に描かれていることから、以前からあったことがわかります。
- 例祭:10月10日
境内には蚕養神社以外にも複数の摂末社が鎮座しています(詳細は下記)。
ご利益
天之御中主神(アメノミナカヌシノカミ)は宇宙と繋がる神様で最高神(最強)。これから起こるであろう悪いことを先に防いでくれる厄除けのご利益があります。
また、先に守ってくれることから、これから先に何も起こらず健康長寿でいられるというご利益もあります。
大国魂神(オオクニタマノカミ)、穂々手見命(ホホデミノミコト)、鵜葺草葺不合命(ウガヤフキアエズノミコト)、瓊々杵尊(ニニギノミコト)は、日本国土の安定が関係していることから、国家安泰、地域守護、厄除開運のご利益があります。
木嶋坐天照御魂神社(蚕の社)の5柱はどれも国家・宇宙が関係していることから、スケールの大きい神様であることがわかります。
あと、(上で紹介した)祈雨の神社として有名だったと平安時代の書物に複数かかれてあることから、雨乞いのご利益もあるとされています。
- 厄除け
- 健康長寿
- 国家安泰
- 地域守護
- 雨乞い:平安時代の書物に記載あり
- 主祭神:天御中主大神(アメノミナカヌシノオオカミ)、大国魂神(オオクニタマノカミ)、穂々手見命(ホホデミノミコト)、鵜葺草葺不合命(ウガヤフキアエズノミコト)、瓊々杵尊(ニニギノミコト)
- ご利益:厄除け、健康長寿、国家安泰、地域守護
- 摂末社「蚕養神社(こがいじんじゃ)」:御祭神:保食神、蚕の神、木花咲耶姫命(コノハナサクヤヒメ)
- 摂末社「顕名神社(あきなじんじゃ)」:三井高安(三井家遠祖)
- 摂末社「稲荷神社」
- 摂末社「綾道神社」
- 摂末社「魂鎮神社」
- 摂末社「三園稲荷神社」
- 摂末社「八坂神社」
- 摂末社「食国神社」
- 摂末社「天満神社」
- 摂末社「三拾八所神社」
- 摂末社「白清神社」
- 摂末社「白徳神社」
- 摂末社「橋姫神社」
- 摂末社「椿丘神社」
アクセス
- 住所:京都府京都市右京区太秦森ケ東町50(Google Map)
- アクセス:京福電鉄・嵐山本線「蚕ノ社駅」より徒歩3分、地下鉄東西線「太秦天神川駅」より徒歩8分、JR嵯峨野線「花園駅」より徒歩10分
- 駐車場:あり(無料)
電車の場合
最寄駅・嵐山本線「蚕ノ社駅」より徒歩3分。
その他、地下鉄東西線「太秦天神川駅」より徒歩8分、JR嵯峨野線「花園駅」より徒歩10分。
地下鉄東西線も使えることから行きやすい神社です。
車の場合:駐車場
- 駐車場:なし
参拝用の駐車場は無いので、近くのコインパーキングに駐車して下さい。
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