奈良市陰陽町の「鎮宅霊符神社」は厄除け(災禍除き)や健康長寿などの神様です。
天地開闢の時に最初に登場した神様・アメノミナカヌシが祀られていて、陰陽師と深く関係している神社です。
厄除け(災禍除き)、健康長寿、天下泰平、国家安穏、五穀豊穣のご利益がある「鎮宅霊符神社」の主祭神、ご利益について紹介します。
ご利益・歴史
天之御中主神(アメノミナカヌシ)を主祭神とするのが「鎮宅霊符神社」です。
読み方は「ちんたくれいふじんじゃ」。
歴史
創建は永久5年(1117年)、「元要記」によると「興福寺、行疫病、鳥羽院御宇、永久五年正月社壇建立、南都四箇陰陽師仕之」と記されています。
現代語訳すると「興福寺に疫病除けの神を祀る社が、永久5年(1117年)の正月、鳥羽院の治世に建てられ、奈良の四人の陰陽師がその神事を担った」という意味。
陰陽師の鎮守として祀られました。「ならまち」にあるこの場所は陰陽町と言うことから、この地の関係性がよくわかります。
神社の名前「鎮宅霊符(ちんたくれいふ)」とは、家内安全などの守り札(護符)で、古代中国の道教に由来しています。
日本では陰陽道で取り入れられ、北極星(北辰)や妙見菩薩と集合し、鎮宅霊符神として信仰されるようになりました。
上部に北斗七星と神像が描かれ、72種類の護符が曼荼羅状に配置される形式が多いのが特徴。
妙見信仰ではアメノミナカヌシが中央に、左右にタカミムスビ、カミムスビの造化三神の絵が描かれている霊符です。
笑う狛犬が特徴。いい笑顔!
こちらも笑顔の狛犬。
「あ・うん」になています。こちらの狛犬は「うん」の方。
その他、境内には末社「住吉神社」が祀られています。住吉三神(底筒男神・中筒男神・表筒男神)が御祭神。
ご利益
祀られている神様は天之御中主神(アメノミナカヌシノカミ)のみ。鎮宅霊符神社では、別名「鎮宅霊符神」とも読んでいます。
「古事記」では、高天原に出現した三神(造化三神)の中で、最初に現れた神様であり、不動の天帝・北極星の神童であろうとされていると記されています。
宇宙創造神であり、神仏習合してからは、妙見信仰の神様でもあります。
アメノミナカヌシは宇宙と繋がる神様で最高神(最強)。これから起こるであろう悪いことを先に防いでくれる厄除のご利益があります。
この神社でも疫病除けとして祀られたとありました。
また、先に守ってくれることから、これから先に何も起こらず健康長寿でいられるというご利益もあります。
宇宙の中心から隠れて見守ってくれるので、スピリチュアル界からも「アメノミナカヌシ様」と親しまれています。
説明板には御神徳が書かれていたのであわせて紹介します。
「御神徳は天下泰平、国家安穏、五穀豊穣、災禍除き(さいかのぞき)福を呼ぶ」と。
災禍除きとは、災難や不運が起こらないように、あらかじめその影響を避けるお祓いや祈願という意味であることから、(上で紹介した)先に防いでくれるアメノミナカヌシのご利益とぴったりあいます。
- 主祭神:天之御中主神(アメノミナカヌシノカミ)=鎮宅霊符神
- ご利益:厄除け(災禍除き)、健康長寿、天下泰平、国家安穏、五穀豊穣
- 創建:永久5年(1117年)
アクセス
- 住所:奈良県奈良市陰陽町5(Google Map)
- アクセス:近鉄奈良駅より徒歩11分、JR奈良駅より徒歩15分、奈良交通バス「南袋町」下車徒歩3分
- 駐車場:なし
電車の場合
最寄駅は「近鉄奈良駅」より徒歩11分。JR奈良駅からでも15分で着きます。
「ならまち」の方に進んで下さい。元興寺の近く。
バスの場合
奈良交通バス「南袋町」バス停を下車し、徒歩3分。
駐車場は無し
- 駐車場:なし
小さな神社なので駐車場はありません。近くにあるコインパーキングに駐車して下さい。
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