京都府福知山市にある「天岩戸神社」は開運、門を守る岩石の神様です。
「古事記」や「日本書紀」の天岩戸神話に由来し、元伊勢三社の一つで、渓谷の地にあることからパワースポットとしても人気の神社です。
厄除け、方位除け、開運、安産、一願成就のご利益がある「天岩戸神社」の主祭神、ご利益、お守り、アクセスについて紹介します。
ご利益・歴史
御祭神に櫛石窓戸命(クシイワマドノミコト)と豊岩窓戸命(トヨイワマドノミコト)が祀られている「天岩戸神社」です。
読み方は「あまのいわとじんじゃ」
歴史
この天岩戸神社は福知山市大江町の元伊勢三社の一つで、伊勢の皇大神宮の元宮として、古くからシンボル的な存在として崇敬されてきました。
※元伊勢三社は以下の3社▼
- 皇大神社(内宮)
- 豊受大神社(外宮)
- 天岩戸神社
元伊勢とは、伊勢神宮が創建する前に天照大神(アマテラスオオミカミ)が鎮座した場所のことを言います。
皇大神社(内宮)と豊受大神社(外宮)が揃っていることから、二社を「元伊勢神宮」と言います。
また、同地内に「岩戸山」と称されているピラミッドのような形をした神体山「日室ヶ嶽(ひむろがたけ)」があり、その麓に「天岩戸神社」が鎮西していることから「元伊勢三社」と言われています。
「古事記」や「日本書紀」にある天岩戸神話とは、天照大神(アマテラスオオミカミ)天岩戸に隠れてしまった時に、世界が真っ暗になります。
なんとかしてアマテラスを外に出てもらおうと、神様たちが色々と考えた結果、天岩戸の前で賑やかな祭を行うことにしました。
その中でも、アメノウズメの不思議な踊りを見た神様たちが大笑い。それを聞いたアマテラスが何事か気になり、外にでてきたという神話です。
その天岩戸と関係があるのがこの神社になります。
社殿の背面にある巨石「御座石(ございし)」には神様が座って天降った場所と言われ、磐座として祀られています。
また、その御座石から岩戸渓谷を挟んだ土手にある「神楽石(かぐらいし)」は、(上で紹介した)天岩戸神話の時に神楽を踊ったとされる石があります。。
天岩戸神社の御祭神である櫛石窓戸命(クシイワマドノミコト)と豊岩窓戸命(トヨイワマドノミコト)は、門を守る岩石の神様です。
(「古事記」によると岩戸隠れの話には登場せず、その後の天孫降臨の時に登場しています。)
岩戸渓谷の幽玄の池を天岩戸に比定し、「古事記」の門番神を配祀したと説明板に記載されています。
京都以外にも天岩戸神社があるのはなぜ?
天岩戸神社は日本全国に複数あります。例えば宮崎県、京都府、奈良県など。
このように複数の天岩戸神社があるのは、日本神話の解釈がそれぞれ異なることから、各地に聖地ができたと考えられています。
神話に登場する聖地に近い場所があれば「この地がそうであるに違いない」という考えからできてきたようです。
特に支配者層が意図的に神話と融合させている例もありますね。
以上のような理由から、長い歴史が経て、全国各地に天岩戸に由来する神社ができました。
京都府福知山市の天岩戸神社の場合を見ると、皇大神社(内宮)と豊受大神社(外宮)が元伊勢として由緒正しい場所であったことから、この地に天岩戸があってもおかしくはないという考えで来ているのだと思います。
ご利益
御祭神の櫛石窓戸命(クシイワマドノミコト)と豊岩窓戸命(トヨイワマドノミコト)は2柱合わせて天石門別神(アマノイワトワケノカミ)と古事記に記載されています。
門を守る神様であることから、厄除け、方除け、開運のご利益があるとされています。
「古事記」以外に、「古語拾遺」や「延喜式神名帳」にも門を守る神様と記載されています。
天岩戸神社の近くに安産祈願ができる産釜(うぶがま)と産盥(うぶたらい)の遥拝所があります。
神がお風呂に入った場所とされるから安産祈願のご利益があります。
(余談ですが、大本教の開祖・出口なおと出口王仁三郎はこの地を元伊勢として崇拝していました。産釜(うぶがま)と産盥(うぶたらい)の岩穴の霊水を御神水としていました)
そしてもう一つ、天岩戸神社に向かう途中にピラミッドの形をした日室ヶ嶽(ひむろがたけ=岩戸山)が見えます。
神霊降臨の御神体で、頂上には巨岩があり、元々は皇大神社はこの山の頂上にあったと伝承されています。
その日室ヶ嶽(ひむろがたけ=岩戸山)が丁度向かい側に見える場所に遥拝所があります。ここでは一願成就のご利益があります。
一つだけ必ず願い事が叶う場所なので、ぜひお守りして下さい。
アクセス
- 住所:京都府福知山市大江町佛性寺字日浦ケ嶽206-1(Google Map)
- 電話番号:0773-56-1011(皇大神社、9:00〜16:00)
- FAX:0773-56-1111(皇大神社)
- アクセス(最寄駅)①:京都丹後鉄道(宮福線)「大江山口内宮駅」下車、徒歩20分
- アクセス②:福知山市営バス(大江山の家線)「内宮上」バス停下車、徒歩17分
- 駐車場:あり(無料と有料あり:詳細は下記)
電車の場合
表参道から220段の階段を登り、皇大神社(元伊勢内宮)横を通り、一願成就の遥拝所を越えると行の坂道になります。
その坂道を下ると天岩戸神社に到着です。徒歩20分ぐらい。
駅からの行き方は「元伊勢内宮周辺案内図(PDF)」を見るとよくわかります。
バス停は表参道に入る手前の府道に付きます。なので、バスでも階段を登る必要があります。
天岩戸神社の本殿は岩盤の上にあるため、鎖を持って登る必要があります。歩きやすい靴で行くようにして下さい。
登るのが難しいという方は遥拝所があります。そこから拝むようにしましょう。
車の場合:駐車場
駐車場は府道を曲がった参道に入る付近にあります。
皇大神社(元伊勢内宮)と共通の駐車場です。
駐車場は複数あります、無料と有料があり、砂利のほうが無料。向かいの舗装された方は有料駐車場です。
無料駐車場は「周辺案内板」目印。舗装されていない方が無料です。ご注意下さい。
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