天津祝詞/禊祓詞の全文(ひらがな・PDF付き)と意味

天津祝詞/禊祓詞の全文(ひらがな付き)と意味

天津祝詞(禊祓詞)は、神社のお祓いで唱えられていることばです。

今回はその天津祝詞の全文(ひらがな付き)とその意味を解説します。

※この記事の最後に、無料ダウンロードできるPDFファイル作ったので、ぜひ印刷して使って下さい。

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天津祝詞/禊祓詞とは?

天津祝詞/禊祓詞

天津祝詞(あまつのりと)は、別名「禊祓詞(みそぎはらえのことば)」とも呼ばれ、神道で古くから伝えられている祓(はらえ)の祝詞(のりと)です。

祝詞とは、お祭りや神事で神様に奏上することばのことで、目的や場面に応じて色々な種類があります。その一つが天津祝詞。

祝詞を唱えることで、無病息災・病気平癒・家内安全など、神様のご加護・ご利益をいただけると信じられてきました。

天津祝詞は、日本神話に登場する伊邪那岐命(イザナギノミコト)が黄泉の国から戻った時、自らに付いた穢れ(けがれ)を祓うために唱えたのが起源とされ、人々の罪や災いを清め、心身を新たにする力を持つと伝えられています。

現在も神社の大祓や禊の儀式で天津祝詞は唱えられ、清らかな心で日々を過ごすための大切な祝詞(のりと)として受け継がれています。

 

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天津祝詞/禊祓詞の全文(ひらがな付き)

天津祝詞(禊祓詞)の全文です。その下にひらがな付きで記載しています。

⾼天原に 神留まります
たかあまはらに かむずまります

神漏岐 神漏美之命以ちて
かむろぎ かむろみのみこと もちて

皇御祖神 伊邪那岐之⼤神
すめみおやかむ いざなぎのおおかみ

筑紫の日向の橘の小戸の阿波岐原に
つくしの ひむかの たちばなの おどの あわぎがはらに

身禊祓い給ひし時に ⽣坐る祓戸の⼤神等
みそぎ はらいたまひしときに あれませる はらいどのおおかみたち

諸々の禍事罪穢を
もろもろの まがごと つみけがれを

祓へ給へ清め給へと申す事の由を
はらへたまへ きよへめたまへとも まおすことのよしを

天津神国津神⼋百万の神等共に聞食せと
あまつかみ くにつかみ やほよろずのかみたちともに きこしめせと

恐み恐みも申す
かしこみ かしこみ もうす

 

天津祝詞/禊祓詞の意味(現代語訳)

天津祝詞(禊祓詞)の意味がわかりやすいように現代語訳しています。

天の国(高天原)におられる

かむろぎ(男神)、かむろみ(女神)の神様の力をいただいて、

尊い祖先の神様である伊邪那岐命(イザナギノミコト)が、

九州の日向にある橘の小戸の浜辺で、

身を清める禊(みそぎ)を行った時にに生まれた、祓い(はらい)の神様たちに、

いろいろな災いや罪やけがれを、祓い清めてくださいとお願い申し上げます。

どうかお聞き入れくださいと、恐れ多くも、謹んで申し上げます。

以上が現代語訳になります。

天津祝詞は「イザナギが禊(みそぎ)をしたときに生まれた祓いの神さまたちに、災いや罪、けがれを取り除いてください」とお願いする言葉です。

とても短いですが、心を清め、新しく生まれ変わるような力を持つ大切な祝詞です。

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天津祝詞は日本神話と同じ内容なのがわかるかと思います。

イザナギが禊祓をした時に生まれた神様が、アマテラスに繋がり、そこから現在の天皇まで繋がっているということを意味します。

より詳しくは「日本の神様 一覧| 古事記・日本書紀の神話順」を続けて読んでみて下さい。